どっちを選ぶ?マンションとアパートの違いとは

お部屋を探す時、マンションにするかアパートにするか悩む人も多いのではないでしょうか。マンションとアパートの明確な違いって知っていますか?今回は、お部屋探しに知っておくと必ず役立つ、建物の構造についてお伝えします!

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マンションとアパートの違いとは?

線引きは曖昧で、法的に明確な基準はありません

今まで、なんとなくマンションの方がアパートよりも格上だと思っていませんでしたか?
マンションとアパートの線引きは曖昧です。なぜなら、マンション・アパートと言う名前は不動産会社が勝手につけることができるからです。そのため不動産屋によっては2階建ての木造で明らかにアパートと呼ばれそうな物件でも、「〇〇マンション」と言う名前で登録し、広告にもマンションとして紹介するということがあります。

ただもちろん不動産会社がやみくもにアパート・マンションを線引きしているわけではなく、区別する際は不動産業界内では一般的に下記を基準としています。

  • アパート・・・低層階(だいたい2階以下)で木造もしくは軽量鉄骨造
  • マンション・・・階数制限なし 重量鉄骨造もしくは鉄骨(鉄骨鉄筋)コンクリート造

今後物件を探すときはマンション・アパートと言う名前にこだわるのではなく、建物の構造で区別してみてはいかがですか。
今回はおおきく分けて3種類の物件構造について構造の特徴と住み心地についてお伝えします。

 

木造

Building Home, natural colorful tone

コスパ重視ならおすすめ!

木造とは読んで字の如く、木で造られた家ですが、一口に木造住宅といっても様々なものがあり、日本に古くから伝わる「在来工法」、某大手ハウスメーカーが売りにしている「2×4(ツーバイフォー)工法」や「パネル工法」など様々なものがあります。

木造を選ぶメリットはなんといってもコスパの良さ。木造は建築コストがあまりかからないので他の構造の建物と比較すると賃料や管理費が大幅に安くなるメリットがあります。ただ材質、工法にもよりますが断熱性能が高いとはいえないので夏暑くて冬に寒い、というデメリットがあることも頭に入れておきましょう。

また、木造は燃えやすい木でつくられているため、木造住宅で一番心配なのが、「火災」です。しかし最近では耐火性の高い材木や木造構造の開発が進んでいるので、一概に燃えやすいと言うわけではないということも知っておきましょう。

あと木造の集合住宅に住む上で気になるのはやはり遮音性の問題。他の構造の建物に比べ遮音性は高くないですが、周りの環境が静かであれば音の心配をすることはありません。外気と接する面積が多いため冷暖房費がかかりますが最上階の角部屋などがねらい目です。

【総合評価】

耐震性 ○ 1981年以降につくられた建物であれば新耐震基準の建物なので問題ない

対火性 △ 材木の性質上、火の広がりは比較的早い

耐久性 ○ 法定耐用年数は22年

断熱性 △ 壁が薄く隙間が多いため気密性や断熱性は低いが、その分湿気がこもりにくい

遮音性 △ 比較的音が通りやすい

建築コスト ◎ 建築コストがあまりかからないので家賃がお手頃

改 装 ○ 比較的建築の自由度が高い

 

鉄骨造

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耐震性のすぐれた広いお部屋に住みたい人にはぴったり!

鉄骨構造には、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があります。

軽量鉄骨造は、鉄鋼製の柱や梁を使っていて鉄骨素材の板の厚さは6mm以下です。イメージとしては木造の木の部分が鉄骨になる形です。重量鉄骨造は、厚さ6mm以上(一般的には9mmや12mm)の鋼材を使用します。厚さが違うだけなのですが、軽量鉄骨と重量鉄骨では段違いの差が存在します。重量鉄骨造は柱と梁を強固に接合することで高い耐久性と間取りの自由を実現しており、住宅性能面では重量鉄骨造の方が優れています。

鉄は引張力、圧縮力に強く変形しにくい材料のため、耐震性に優れています。骨が太く重量があるのでかなりしっかりした骨組みになっていますが、壁が薄い場合は必ずしも遮音性が高いとは言えないので注意が必要です。床の厚さもあまりとられていないことが多いので、上階からの物音などが響くことも。ただ、柱の本数を少なめで作ることができ、構造的に間口の広い部屋に見せることができます。

【総合評価】

耐震性 ◎ 1981年以降につくられた建物であれば新耐震基準の建物なので問題ない

対火性 ○ 鉄骨は性質上燃焼温度が540度を超えると倒壊リスクが高まる

耐久性 ◎ 法定耐用年数は34年(軽量鉄骨造は19年)

断熱性 ○ 骨組みはしっかりしているが壁が厚いわけではない

遮音性 ○ 壁が厚いわけではないので遮音性は木造よりややましな程度

建築コスト ○ 木造よりは高くなる

改 装 ○ 構造上柱の数を減らせるので間取りの自由度が高い

 

コンクリート造

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家賃は高くなるが、それを差し引いても住む価値は十分にあり!

コンクリート造には、鉄筋コンクリート造(RC)と鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)があります。鉄筋コンクリート造(RC)は、柱・梁・床・壁に鉄材とコンクリートを使用しています。組んだ型枠の中に鉄筋を設置し、そこにコンクリートを流し込んで、建物の骨格部分を作ります。鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC)は、柱などの鉄骨の周りにさらに鉄筋コンクリートを施工した物件のこと。鉄筋・コンクリート・鉄骨によって構成されます。鉄骨の周囲に鉄筋を組み、コンクリートを打ち込みます。大規模な高層マンションなどを選ばないのならばその違いをあまり意識する必要はないでしょう。

コンクリート造は断熱性、気密性が高ために外気温が室内に伝わりにくく、夏涼しくて冬に暖かいというメリットがありますが、その気密性の高さゆえに室内の湿気が逃げずに壁や天井に結露やカビが発生することも多いのでこまめな換気を心がけましょう。特に質の悪い業者が突貫工事で建築した新築マンションはコンクリートが乾ききっていない上に内装を施している場合があり、コンクリートに含まれる水分がカビの発生原因になることもあります。

耐震性・耐火性・遮音性などあらゆる方面に優れているコンクリート造ですが、その分建築コストが嵩むので家賃設定も高めです。

【総合評価】

耐震性 ◎ 1981年以降につくられた建物であれば新耐震基準の建物なので問題ない

対火性 ◎ 厚さ10cm以上の鉄筋コンクリートは耐火構造と呼ばれ、火災発生後2時間は変形しない

耐久性 ◎ 法定耐用年数は47年、コンクリートがアルカリ性のため鉄筋が錆びにくくなっている

断熱性 ◎ コンクリートは圧縮に強く、隙間なく壁に埋め込まれるため気密性が高い

遮音性 ◎ コンクリートの壁が厚く、重さもあるため遮音性が高い

建築コスト △ 素材の使用料や作業工程により建築コストは非常に高い

改 装 △ 建築時は自由な設計、構造が可能だが増改築には不向き

 

遮音性が高いのは?

大事なのは構造ではなく、壁や床の仕様(厚さなど)!

建物の遮音性は、壁や床の素材が重い(密度が高い)ほど高くなります。木の比重が0.4~0.9程度なのに対してコンクリートの比重は2.3。鉄筋コンクリートと鉄筋鉄骨コンクリートとの家は、壁や床そのものが分厚いコンクリートで構成されるので、比較的遮音性が高いと言われています。防音対策としては、一般的に壁の厚さが200mm以上あれば安心です。鉄筋コンクリートのマンションだとしても壁が薄ければ遮音性が高いとは言えません。また、専有面積が狭いワンルームマンションなどは必ずしも一部屋ごとのスパンでコンクリートが打たれているとは限らないので、いざ住んでみたら隣室との間仕切り壁がコンクリートではなかった、ということもあります。壁を手で叩いてみたり、可能であれば建築図面などを確認しましょう。

 

結局、どこに住むのが一番いいの?

どの構造にもそれぞれの良さがあります。自分が引っ越す時に譲れないポイントと妥協できるポイントを決めて物件を選ぶと良いでしょう。

木造…多少の音は気にしないが家賃は抑えたい人向け

軽量(重量)鉄骨造…多少の音は気にしないが家賃低めで耐震性があり広めの部屋に住みたい人向け

鉄筋コンクリート造…家賃は高くてもいいから、遮音性・断熱性が高く耐震性のある部屋に住みたい人向け

ここでご紹介したものはあくまで一例です。素材の違いだけでなく、組み立て方の違いなどによっても部屋の効果は変わってきます。気になったお部屋があれば、不動産会社に直接聞くことをおすすめします。